MP3 SHOPPING

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>

categories

archives

パテ縦振動盤#1

0

    先日、ある方から加藤玄生著「蓄音機の時代」をいただきました。予想以上に面白い本でとても楽しんで読ませて頂いたのですが、その中に「パテ縦振動レコード」についての章がありました。当然「パテ縦振動レコード」はパテの蓄音機でかけるのが一番早いのですが、カートリッジ再生でのアーカイブ化で統一しているので、なんとか上手く電気再生したいところ。そこが腕の見せ所(?)だったりして燃えるワケですが…なかなか難しい!




    Eisler02さてハード面はそんなこんなですが、僕の興味はどんなピアニストが「パテ縦振動」で聴けるか。要はここです。今回取り上げたのは、Paul Eisler (1875-1951) (レーベル面にはHn. Eislerの文字が…?)。ウィーン生まれで、指揮をアントン・ブルックナーに習ったそうです。おもに有名な演奏家の伴奏者としてツアーに周ったそうですが、ピアノ独奏レコードOkehレーベルの縦振動と横振動にも数枚あります(縦振動のOkeh盤はショパンの小品が2曲入っていたのですが、海外からの郵送時にあえなくまっぷたつ)。このレコードはパテ縦のなかでもエッチング・レーベルといわれる古い年代のもので、紙シールのかわりに溝が掘ってありその中に絵の具のペーストの様な物が埋め込んであります。しかも、内周から外周へ向かって再生する「センター・スタート」といわれる方式で、これはカートリッジ再生がとても難しい強敵の一人です(笑)




    Eisler02収録曲は「月光ソナタ〜第一楽章」と、ワーグナー=ブラッサン「ワルキューレ〜炎の音楽」で、興味深いのはどちらの面も演奏前にタイトルと演奏者の紹介するアナウンスがあります。古いレコードに多いこの「前口上付レコード」は、まるで白黒映画を観ているようなノスタルジック・ムードで、個人的には大歓迎!ピアノの音はマンドリンのようなか細い音です。演奏は取り立てて言うほどではありませんが、ワーグナーの方はグリュンフェルトに近い感じで面白い演奏でした。Okeh盤にはグリュンフェルトの小品を弾いたレコードもあるので、同郷のEislerはグリュンフェルトにピアノを習ったことがあるのかもしれません。「月光」の方はかなり省略しており、テンポが以上に早くミスタッチ多発の雑な演奏ですが、そこが面白いので…まったく、手に負えません。






    コメント
     全く不確かな予測に過ぎませんが、Gesp(iert) v(on) Klaviervirtuosen H(err)n Eisler=「ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト アイズラー氏の演奏に依る」、では無いでしょうか。Hn.はHerrの第三格の省略であれば、パウル・アイズラーのレコードで良いと思われます。
    因みに、ニコニコ動画の、タグ「レコード」で検索致しますと、パテ縦振動盤を含め、可也珍しい復刻をuploadされた方が居られます。中々良い復刻だと思います。
    >rogerius様

    毎度、ありがとうございます。
    そういえばバックハウスなどのG&T盤にも、
    Herr.の表記があったりしますね。
    勉強になりました!

    ところで、ニコ動も早速は意見させて頂きました。
    縦振動盤試聴致しましたが、たしかに良い音で再生されておりました!
    僕もチェルニアフスキー・トリオなど、たしか持っていたと思うので、
    弦の縦振動レコードも再生してみたくなりました。
    また報告致します。

    こんばんは。
    >グリュンフェルトに似た感じ
    >テンポが以上に早くミスタッチ多発の雑な演奏
    なんとも面白そうですね。話から昔らしいエンターテイナー的ピアニズムといったような感じを受けますがいかがでしょうか。

    パテのレコードには邦楽でも重要なアーティストのものがあるのですがなかなか出てきません。
    よりによってパテに入れなくても、とパテのせいではないのですがやや恨めしいレーベルだったりもします(笑)
    • けぐり
    • 2008/07/12 10:54 PM
    >けぐりさん
    コメントありがとうございます。
    創世記のレコードは、録音という行為自体がエンターテイメントだと演奏者がハッキリと割り切っていたんだと思います。やはりその分、すこし軽くなってしまうというマイナス面もあるかも知れませんが、理屈抜きにおもしろがれるという良い側面もあります。

    しかし、パテ盤を納得のいく音質で再生するのはなかなか面倒ですね(笑)ピアノロールもそうですが、どうせなら普通の平円盤(できれば英G&T)のオンマイク音質で遺しておいて欲しかった・・・

    コメントする








       
    この記事のトラックバックURL
    トラックバック