販売店のチカラ#01
いつもどおり私事ではありますが、10/24にめでたくDIW Classicsの新譜を2タイトル、リリース致しました。これを機に昨日はいつもお世話になっているCD販売店へ、ディスクユニオンDIW Classics担当の加藤氏と共にご挨拶まわりに伺いました。
まずは今年の夏に試聴会&トークショーをさせて頂いたタワーレコード渋谷店6Fクラシック売り場にて(写真はディスクユニオン加藤氏【左】とタワレコの伊藤氏【右】)。コレクターズ・コーナーにDIW Classicsのスペースを大きく設けて頂いておりました!個人的にも渋谷タワレコでのCD購入が多いので、DIW Classicsが並ぶのを見るのはとても感慨深いものです。伊藤氏にはDIW Classics新譜発売の度にいつもズバリなコメントを書いて頂いており、コッソリ偵察に来ては常々感謝しておりました。企画の意図をこれだけ的確に汲んで頂けるのは、まったく制作者冥利に尽きるというものです。今回発売の「ショパン演奏の秘かな愉しみ第二集」について「コルトーを第一曲目に持ってきたのには、何か理由があるのですか?」との鋭いご質問。そうなんです。ディープなコレクターには人口に膾炙したコルトーですが、良い演奏は良い!という事で、あえてドカンとトップに据えたのです。この原盤となったドーナツ盤のレコード、実は母がコルトー来日時に購入したもので、僕もこれを聴いて育ったのですがこの有名な夜想曲の代表的な名演奏ではないでしょうか。そんな個人的思い入れも若干滑り込ませつつ、今回は夜想曲の名演奏を選曲致しました。
またこのCDの聴き所としては、レシェティツキの弟子であるPaul Schrammの「夜想曲 Op.15-2」(世界初出)、ワインガルトナーに指揮も習ったというフランスのピアニストEmil Baumeによる「夜想曲 Op.72-1」を推薦させていただきます。この二人の演奏はここでしか聴けない、夜想曲の隠れた名演奏です。特にPaul Schrammについては、ピアニストのご遺族からの許可を特別に頂いて収録した放送録音音源です。これについては、数年前にコラムに書きましたのでご興味有る方は是非ご覧下さい。
その足でDIW加藤氏と僕は渋谷HMVへ。ここもコメントつきで面出しをして下さっており、まったく感謝感激でした残念ながら担当者の方が不在でしたが、親切に対応して下さったのが女性スタッフさんだったので、記念撮影は自粛しておきました!!
さてその足で銀座線へ乗り込み「銀座山野楽器」へ。ここもクラシックCDが充実している店舗です。僕の通常の銀座コースは、01.東銀座のシェルマンでSPレコードをチェック02.銀の塔でビーフシチューを食べ
03.山野楽器でCDをチェックなのです。ここでも新譜の2タイトルをガッツリ入荷して下さっていました。そしてここでもパネルを展示してのDIWコーナーを設けて下さっていました
担当の方(許可を取り忘れましたのでお名前は伏せさせて頂きます)とピアノ復刻に関してイロイロお話しをさせて頂きましたが、体系的にタイトルを組んでいることや、ノイズを削りすぎないことに対して評価して下さっていたことが、何よりの励みとなりました。なるべく多くの方にDIW Classicsを楽しんで頂き、歴史的名演奏に慣れ親しんで頂けるようプログラムを組んでいるつもりではありますが、なかなか万人の方にお褒め頂くのは容易なことではないと反省することもしきり。しかしお褒めの言葉もお叱りの言葉も、どちらも心に充分留めつつ「自分がリスナーだったらどういうCDが欲しいのか?」という事を自問しつつこれからもリリースしていきたいと思いました。
さて今回初めてのご挨拶まわりでしたが、実際に販売される店舗で応援して下さっている方とお話しをさせて頂くのは、本当に勉強にもなり、また励まされる充実した体験でした。販売店やDIWスタッフの応援なくして、このニッチな企画の存続はあり得ないのです。また次回リリースの機会にはお邪魔させて頂きたいと思います!ということで、今日は感激のあまり、ついレコードを磨き忘れてしまいした。夏目拝

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- 2008.11.01 Saturday
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- 22:26
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- by sakuraphon
Emil Baumeは私も大好きなピアニストで、ショパン第二集に収録のノクチュルヌの他にも、マズルカop63-3が個人的にはお気に入りです。余り詳しい経歴などが分からないのですが、今回のCDの音源となったもの以外にもLPは存在するのでしょうか?
これからのリリースも楽しみにしております。